悪徳商法分析の専門家が、ビジネス面から見た彼らの手口を徹底分析。
人の心を動かし、「Ｙｅｓ」と言わせてしまう彼らの「技術、話術」を伝授！
【本文より】
悪徳商法には交渉相手を自分たちの思いのままに操る様々な術が存在している。そして面白いことに、悪徳業者の使う手口から「騙し、嘘」といった悪要素を取り除いてみると、意外にも「一般のビジネスの場でも応用可能なワザ」が数多くある。
本書のテーマは「悪徳商法の根底にある交渉術・心理テクニックを、一般ビジネスの場でいかに活用するか」である。
また、「悪徳商法の手口を知ることで、これらの商法への免疫力をつけて、身を守る術を習得する」という目的がある。自己防衛本としても、本書を活用して頂ければなお幸いである。
【内容】
プロローグ 「悪徳商法」の根底にある「交渉の技術」とは何か？
第１章 商談の下地を作る「つかみ」から展開する交渉術
無料招待券の誘惑
もちろん、本当に送ってなどいない
真の目的をいかにオブラートで包み、隠せるか
高額会員権の勧誘
相手を饒舌にするのは「共通の話題」
繁華街の悪徳キャッチセール
視点を変えれば、見えないものも見えてくる
販売展示会の勧誘員
相手の不満を言い当てる必要はない
モニターレポートの罠
相手が困っているときは採算度外視で助ける
「席を立ちたい」などと決して思わせない技術
自分が展開させたい話題にもってくコツ
第２章 心服させ、不安を煽り、救いの手を差し伸べる交渉術
美容に関するアンケート
お世辞は単なる「ご機嫌伺い」ではない
芸能事務所からのダイレクトメール
問題点を指摘する前に誉める
催眠商法の会場にて
ユーモア戦略、テンポ戦術
水道局員を名乗る男
ビジネス交渉における「衣食住」とは？
占いを使った霊感商法
「相手が不安になる要素」はビジネスに直結する
第３章 テリトリーに誘導し、自在に心理操作を行う交渉術
リゾートホテルの会員制クラブ
定型的な質問、提案は意味がない
沈黙は相手の不安を増幅させる
饒舌→沈黙 このギャップが有効打となる
極端な価格差で金銭感覚が麻痺
チマチマと引かない。引くときは一気に行け
ネットワークビジネス（マルチ商法）
詐欺ではない、「物は言いよう」会話術
整体師による「気」の力
具体的な数値を提示する前のワンクッション
語学教材のキャンペーン
さまざまな質問で「Ｙｅｓ」へ誘導する
第４章 相手の話を切り崩し、退路を断ち、絶対に後退しない交渉術
「怒り」は長く続かない
単にはぐらかすだけではない
30万円のスーツを買わせる交渉術
プライドの高い男、現実的な女
必要な撒き餌、それは「情」
羽毛布団の訪問セールス
「あの人には出てきてほしくない」が必ずある
面接と称して商品を売りつける
退路が断たれていることに気づいていない
副業に必要な教材のセールス
いかに相手の頭の中で金勘定をさせるか
第５章 完全に拒絶された…最悪の状態を好転させる交渉術
しつこい勧誘に抵抗したら……
怒らず、離れずな女
一方的に怒られた後こそが勝機
必ず当たるスクラッチカード
目先の金額と、将来の損害が生み出す金額の対比
絵画アドバイザーの勧誘
まずは「具体的なビジョン」を鮮明にさせる
ネックレスの無料プレゼント
時には対等な立場で本音を言い合う
第６章 スムーズに商談を進めるための裏交渉術
ダイビングの勧誘、機材込みで50万円
単なる「うさん臭い話」だと思うか、それとも？
カルト教団主催の自己啓発セミナー
「全員に認められたい」という気持ちはわかる。が……
セールス失敗。その原因は？
座らせる場所によって勝率は大幅に変わる
一人客は聞き耳を立てている
著名人による信頼づけ
好感度を高めるために、使えるものは何でも使う
騙された自覚がない男
「やっぱりやめた」をいかに防ぐか
80万円の着物
プレッシャーからの解放。そして心に残る言葉
【著者】
多田文明（ただ・ふみあき）
ルポライター、キャッチセールス評論家、悪質商法コラムニスト。
１９６５年北海道生まれ。日本大学法学部卒。雑誌「ダ・カーポ」にて「誘われてフラフラ」の連載を担当。２週間に１度は勧誘されるという経験を生かしてキャッチセールス評論家になる。これまでに街頭からのキャッチセールス、アポイントメントセールなどの潜入は１００ヵ所以上。キャッチセールスのみならず、詐欺・悪質商法、ネットを通じたサイドビジネスに精通する。
著書『ついていったら、こうなった』『なぜ、詐欺師の話に耳を傾けてしまうのか？』（以上、彩図社）、『クリックしたら、こうなった』（メディアファクトリー）、『崖っぷち「自己啓発修行」突撃記』（中公新書ラクレ）、『ついていったら、だまされる』（イースト・プレス）など。
電子書籍『悪徳商法ハメさせ記 新興詐欺との飽くなき闘争』『人を操るブラック心理術 「Ｙｅｓ」と言わせる交渉の鉄則32』など。
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