お地蔵さんぽ【vol.22】めぐみ地蔵@浅草寺

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。
子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。
きょうもお地蔵さんを探しながら歩いています。

めぐみ地蔵@浅草寺

浅草寺にはいくつかのお地蔵さまがいらっしゃるが、なかでもいちばん目立っているのが、本堂の西側いらっしゃる「めぐみ地蔵」だ。

小さな祠の中にめぐみ地蔵はいらっしゃる。
赤い帽子によだれかけはよく見るけれど、それに加えて、お着物も召されているのは珍しい。
ちゃんとお賽銭を入れられるようになっている。

ぜひお賽銭を入れてお参りしたい。
浅草寺が建てた説明書きがあるぞ。

「お地蔵さまは、六道(ろくどう)を輪廻(りんね)する衆生をあまねくお救いになる仏さまである」と書かれている。

いきなりお地蔵さまの説明から入っているのがうれしい。
この連載でもよく出てくる「六道」の読み方は「ろくどう」あるいは「りくどう」。
6つの世界のことだ。
この6つの世界を輪廻、つまり、生きかわり、死にかわりしている衆生(生き物)を救ってくださる仏さまがお地蔵さまだ。

人間、あるいは動物も含め、いいことをしたり、悪いことをしてすることで、めぐる6つの世界、六道は地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上の6つとなる。

さて、この「めぐみ地蔵」だが、我々に幸せをお恵みになることからこの名を以て親しまれているのだとか。
なんだか、一生懸命お参りしたくなる。

そして、お参りのときに唱えるワードが紹介されている。
それが「南無地蔵菩薩(なむじぞうぼさつ)」だそうだ。
さっそく手を合わせてこの言葉を唱えてみた。
ホッとなんだか落ち着くかんじがいい。

手を合わせ、お参りをしたら、再びめぐみ地蔵のお顔をよく見た。

柔和ないいお顔をしていらっしゃる。
全身が見えず、お顔だけが出ているせいか、どうしても目がお顔にいく。

ちなみにWEBなどで過去の画像を見てみると、装束は変わるようだ。
10年ほど前の画像を見ると白装束だったりする。
また、今年のはじめ頃は赤い装束だったりする。

ちなみにこの画像は、2018年5月24日に撮影した。
定期的に装束が変わる理由はよくわからないが、余計に気にかかるお地蔵さまとなった。
ちなみに、僕も過去に写真を撮っているのか探してみたが、発見できなかった。
いつ頃かは定かではないけれど、お参りをした覚えはある。
そのときどんな装束だったのかは忘れてしまった。
ただし、このお地蔵さまの名前はよく覚えている。
お社に「めぐみ地蔵尊」とあって、これって人の名前かなと最初に思ったのだ。
そのときも説明を読んで、なるほど幸せをめぐんでくれるから、めぐみ地蔵かと思い、幸せをめぐんでくださいとお詣りしたのをよく覚えている。

この原稿を書きながら、再び浅草寺を訪れたいと思った。
みなさんもぜひ!

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【引っ越しのお知らせ】
当サイトにて連載中の「お地蔵さんぽ」は、ピースオブケイクの運営するサイト「note」への引っ越しすることになりました。

全話が見られるのはnoteだけで、当サイトでの掲載はピックアップとして1~5話と直近の5話の掲載を予定しております。
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この連載について

初回を読む
人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。
子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。
きょうもお地蔵さんを探しながら歩いています。

【著者】
下関マグロ(しものせき・まぐろ)
フリーライター、町中華探検隊副隊長。本名、増田剛己。
山口県生まれ。桃山学院大学卒業後、出版社に就職。編集プロダクション、広告代理店を経てフリーになる。
フェチに詳しい人物として、テレビ東京「ゴッドタン」、J-WAVE「PLATOn」などにゲスト出演。
著書『下関マグロのおフェチでいこう』(風塵社)、『東京アンダーグラウンドパーティー』(二見書房)、『たった10秒で人と差がつくメモ人間の成功術』『まな板の上のマグロ』(幻冬舎)、『歩考力』(ナショナル出版)、『昭和が終わる頃、僕たちはライターになった』(共著、ポット出版)、『おっさん糖尿になる!』『おっさん傍聴にいく!』(共著、ジュリアン)、『町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう』(共著、リットーミュージック)など。
本名でオールアバウトの散歩ガイドを担当。テレビ朝日「やじうまテレビ」「グッド!モーニング」、テレビ東京「7スタライブ」「なないろ日和!」、日本テレビ「ヒルナンデス!」、文化放送「浜美枝のいつかあなたと」「川中美幸 人・うた・心」など、各種メディアに散歩の達人として登場する。
本名名義の著書に『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎)、『脳を丸裸にする質問綠』(アスキー)、『おつまみスープ』(共著、自由国民社)、『もしかして大人のADHDかも?と思ったら読む本』(PHP研究所)などがある。
電子書籍『セックスしすぎる女たち 危ないエッチにハマる40人のヤバすぎる性癖』『性衝動をくすぐる12のフェティシズム 愛好家たちのマニアックすぎる性的嗜好』『みるみるアイデアが生まれる「歩考」の極意 すっきりアタマで思考がひらめく40の成功散歩術』など。