お地蔵さんぽ【vol.28】落馬地蔵尊@早稲田

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。
子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。
きょうもお地蔵さんを探しながら歩いています。

落馬地蔵尊@早稲田

早稲田鶴巻町に住んでいるとき東西線早稲田駅から家に帰るときは必ず、このお地蔵さまの前を通った。もちろん、家から駅に行く途中にもお地蔵さまはいらっしゃるのだが、不思議と帰宅するときによく目についた。というわけで、早稲田に行ったついでに、落馬地蔵尊をお参りしてきた。

場所は東京メトロ東西線の早稲田駅の1番出口を出て左、早稲田通り沿いだ。このお地蔵さまのところを左側に曲がり、しばらく歩いたところに僕は住んでいた。

お地蔵さまはよくわからないが、お社の雰囲気はちょっと変わったような気がする。以前よりスッキリしたかな。
以前はもっといろいろなものがあった。とくに印象的だったのはビニール傘が何本か置いてあり、自由に使ってください、みたいなことが書かれていた。
地下鉄の駅から地上にあがり、突然の雨で、傘を持っていないときなど、何度か貸していただいた。もちろん、あとでちゃんと返したが、本当にありがたかった。そのビニール傘はいまはもうない。

石に彫られたお名前は以前からあったはずだ。かなり古い感じ。そして、落馬地蔵尊縁起もあった。

江戸幕府の三代将軍の徳川家光がこのあたりまで遠乗りしてきたとき、馬が突然暴れて、落馬してしまった。それで、なにかあるのではないかと思った家光は部下にこのあたりを探させる。
すると土橋の下からお地蔵さまが出てきた。こりゃすごいってことで、家光はお地蔵さまをこの場所に祀らせたのだそうだ。その後、文献などにも登場したこのお地蔵さまだが、残念ながら戦災で消失してしまう。だから今のものは、再建されたものなのだそうだ。

足元にはお賽銭が置かれている。なんだか、やさしいお顔をされている。
両脇にあるのは千羽鶴だ。さらに両脇には、同じようなお地蔵さまがいらっしゃる。

三地蔵ということだろうか。お花も飾られ、よくお世話されていることがわかる。

が、しかし、その奥に小さな三地蔵を発見した。
いや、よく見たら四地蔵だ。小さくてかわいい!

近所に住んでいるときは、さほど気にもとめていなかったが、久しぶりにお参りしてみると、なんだかありがたいような気がする。
それにしても徳川家光の時代よりもっと前からこのあたりにいらっしゃったというお地蔵さま、戦災で焼失したとはいえ、いまもここに再建され立っていらっしゃることになんだか感動した。また会いに来よう。

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この連載について

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人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。
子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。
きょうもお地蔵さんを探しながら歩いています。

【著者】
下関マグロ(しものせき・まぐろ)
フリーライター、町中華探検隊副隊長。本名、増田剛己。
山口県生まれ。桃山学院大学卒業後、出版社に就職。編集プロダクション、広告代理店を経てフリーになる。
フェチに詳しい人物として、テレビ東京「ゴッドタン」、J-WAVE「PLATOn」などにゲスト出演。
著書『下関マグロのおフェチでいこう』(風塵社)、『東京アンダーグラウンドパーティー』(二見書房)、『たった10秒で人と差がつくメモ人間の成功術』『まな板の上のマグロ』(幻冬舎)、『歩考力』(ナショナル出版)、『昭和が終わる頃、僕たちはライターになった』(共著、ポット出版)、『おっさん糖尿になる!』『おっさん傍聴にいく!』(共著、ジュリアン)、『町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう』(共著、リットーミュージック)など。
本名でオールアバウトの散歩ガイドを担当。テレビ朝日「やじうまテレビ」「グッド!モーニング」、テレビ東京「7スタライブ」「なないろ日和!」、日本テレビ「ヒルナンデス!」、文化放送「浜美枝のいつかあなたと」「川中美幸 人・うた・心」など、各種メディアに散歩の達人として登場する。
本名名義の著書に『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎)、『脳を丸裸にする質問綠』(アスキー)、『おつまみスープ』(共著、自由国民社)、『もしかして大人のADHDかも?と思ったら読む本』(PHP研究所)などがある。
電子書籍『セックスしすぎる女たち 危ないエッチにハマる40人のヤバすぎる性癖』『性衝動をくすぐる12のフェティシズム 愛好家たちのマニアックすぎる性的嗜好』『みるみるアイデアが生まれる「歩考」の極意 すっきりアタマで思考がひらめく40の成功散歩術』など。