お地蔵さんぽ【vol.55】地蔵尊@西尾久3丁目

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。
子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。
きょうもお地蔵さんを探しながら歩いています。

東京に住んではいたけれど、荒川区へ足を踏み入れたのは住み始めてからずいぶんたってからだ。
本格的に散歩記事を書くようになってから何度も歩く機会があった。
最初に荒川区を歩いたのは、都電荒川線の記事を書くためだった。早稲田停留場から都電荒川線に乗ったり、歩いたりして終点の三ノ輪橋停留場まで行った。
その中でも荒川車庫前からずっと平らな道が続くのに驚いた。しかも道は曲がりくねっているわけではなく、町屋駅前停留場あたりまで、まっすぐに進む。都電荒川線は道の真ん中の専用軌道を走り、その両側に車道や歩道がある。

記事を書いたのは2005年12月。

都電荒川線に乗ってみる (全文) [散歩] All About

東京の西側や真ん中の四ツ谷あたりに住んでいた僕にとって、東京は坂の多い町だという印象だったけれど、荒川区を歩いて、その思いは一転した。
当時、僕は早稲田に住んでいたので、三ノ輪橋から都電荒川線でいっきに早稲田まで戻った。
その後も都電荒川線沿線は何度も歩き、記事にした。
それで、尾久警察署近くにお地蔵さまがいらっしゃるのは以前から知っていた。
今回久しぶりに行ってみた。
住所でいえば西尾久3丁目。

立派なお社の中にお地蔵さまはいらっしゃる。
右から左に「尊蔵地」と書かれている。
敷地の一角にいらっしゃるので、この敷地の方がお世話をしていらっしゃるのだろう。

とても柔和なお顔をしていらっしゃる。よく見れば、けっこう新しいお地蔵さまだ。お賽銭などを入れるところはないけれど、おりんというのだろうか、左側に叩く棒が入っているので、リンリンと鳴らしてお参りをした。
こうして散歩の途中に手を合わせるとなんともいえなず、気持ちが落ち着く。
この写真を撮った日、都電荒川線の宮ノ前停留場で三ノ輪橋方面に乗った。夕方でめちゃくちゃ混んでいた。地元の中学生などが通学に利用しているようだ。また、学生に限らず地元の人々も多くが都電荒川線を利用している。しかし、混んでいたのは町屋前停留場までで、ここで多くの人が下りた。
僕は荒川一中前(ジョイフル三ノ輪前)停留場で降りて、昔ながらの商店街で晩のおかずを買い、入谷にある家まで向かう。
途中、以前紹介した台東区根岸にある背面地蔵をお参りをした。そうか、いつの間にか荒川区から台東区になっていた。ほぼ平らな道を歩き、家に帰った。
 
 

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この連載について

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人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。
子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。
きょうもお地蔵さんを探しながら歩いています。

【著者】
下関マグロ(しものせき・まぐろ)
フリーライター、町中華探検隊副隊長。本名、増田剛己。
山口県生まれ。桃山学院大学卒業後、出版社に就職。編集プロダクション、広告代理店を経てフリーになる。
フェチに詳しい人物として、テレビ東京「ゴッドタン」、J-WAVE「PLATOn」などにゲスト出演。
著書『下関マグロのおフェチでいこう』(風塵社)、『東京アンダーグラウンドパーティー』(二見書房)、『たった10秒で人と差がつくメモ人間の成功術』『まな板の上のマグロ』(幻冬舎)、『歩考力』(ナショナル出版)、『昭和が終わる頃、僕たちはライターになった』(共著、ポット出版)、『おっさん糖尿になる!』『おっさん傍聴にいく!』(共著、ジュリアン)、『町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう』(共著、リットーミュージック)など。
本名でオールアバウトの散歩ガイドを担当。テレビ朝日「やじうまテレビ」「グッド!モーニング」、テレビ東京「7スタライブ」「なないろ日和!」、日本テレビ「ヒルナンデス!」、文化放送「浜美枝のいつかあなたと」「川中美幸 人・うた・心」など、各種メディアに散歩の達人として登場する。
本名名義の著書に『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎)、『脳を丸裸にする質問綠』(アスキー)、『おつまみスープ』(共著、自由国民社)、『もしかして大人のADHDかも?と思ったら読む本』(PHP研究所)などがある。
電子書籍『セックスしすぎる女たち 危ないエッチにハマる40人のヤバすぎる性癖』『性衝動をくすぐる12のフェティシズム 愛好家たちのマニアックすぎる性的嗜好』『みるみるアイデアが生まれる「歩考」の極意 すっきりアタマで思考がひらめく40の成功散歩術』など。