投機の流儀 セレクション【vol.320】「2023年、目覚めよ『万年割安株』」

これは古い話だが、日経新聞12月31日号の証券欄「スクランブル」の大見出しの文言である。
昨年は2万6094円で終え、年足としては4年ぶりに陰線を形成した。経済の相対的な安定感から、海外勢の間で日本株優位の期待が年末年始にあった。「万年割安株で放置されてきた銘柄の資産効率の改善が起爆剤になり得る」というような文言であった。昨今のグロース株に勝るバリュー株の活躍や、先々週に活発になった低PBR株の大幅上昇などはその一例であろう。三菱系に一社しかない三菱製紙がPBR0.2倍、つまり解散価値の5分の1というのも、また不自然だった。270円から280円で放置されていたものが、一週間で342円になったような現象も生じた。
偶然にも、これはセミナー後の電話相談の時間に数人の人から是非1銘柄挙げろと言われて「一番無難なのは三菱製紙ではないでしょうか?あるいは国策銘柄としての東電でしょうか?」
と答えたことがあったが、まさか一週間で280円が360円になることが判っていて述べたわけではない。
 
【目次】
【今週号の目次】
第1部 当面の市況
(1)市況コメント
(2)2月の日本株式は、かいつまんで言うとこうだった
(3)低PBR銘柄の盛況には疑問
(4)「2023年、目覚めよ『万年割安株』」
(5)3カ月目に入ったボックス相場の意味するもの
(6)植田新総裁の真骨頂
(7)植田新総裁、株式市場は安心買い
(8)内閣支持率43%と大幅上昇
(9)景気敏感株に買い、鉄鋼株は5年ぶりの高値
(10)ボックス相場の中で個別に銘柄を見れば、確かに投資機会は色々ある
(11)「利下げ期待」は大いに修正必至
(12)インドが議長国のG20会議は失敗に終わった
(13)無策・拙速・無敵の「検討内閣」―手続きが正義を生む
第2部 中長期の見方
(1)日本株は先進諸国に比べて割安であり、それなりの理由があるが、本当は日経平均が4~5万円になっても良い
(2)米、逆イールドが広がっている=景気後退入りの兆し
(3)植田新体制の方針
(4)量的緩和の続いた後は、金融政策の効果がかなり低下している
(5)経済審議会の解散と構造改革の無さ
(6)政府は、企業の社外ベンチャーや事業再編を後押しする制度を拡大する
(7)中国発の気球が高める軍事衝突リスク―実戦の経験ない人民軍が実戦の準備をしている
(8)「敵地攻撃能力の保有」
(9)依然、ボックス相場か?上に抜けるか?
(10)投資家の責任、経営者の責任
(11)「勤労者、団結せよ」―中長期に株式が上昇していくには、生産性の向上がカギだ
(12)習近平体制の検証
(13)中国のゼロコロナ政策の突然の放棄
(14)敵基地攻撃能力
(15)政治の貧困
(16)エネルギー中期計画における東電―後日、痛感する日が来る
第3部 読者との交信欄

【重要なお知らせ】
「まぐまぐ!」でご好評いただき、殿堂入りの誉れを賜った「投機の流儀」ですが、このたびピースオブケイクの運営するコンテンツサイト「note」にも掲載する運びとなりました。
それにあたり、あらためて自己紹介代わりにインタビューをしていただきました。
ぜひともご笑覧ください。

なお、デンショバでの連載は、ピックアップ記事として継続することになっています。
引き続きのご愛読、どうぞよろしくお願いいたします。

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この連載について

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【著者】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年、シンガポールに生まれ、長野県で育つ。1961年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、野村証券入社。1974年、同社支店長。同社を退社後、三井ホーム九州支店長に就任、1983年同社取締役、1990年同社常務取締役兼三井ホームエンジニアリング社長。退任後の2001年、産業能率大学講師として「投機学」講座を担当。2004年武蔵野学院大学教授。現在、武蔵野大学大学院教授兼武蔵野学院大学名誉教授。投資歴51年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築。晩年は投資家兼研究者として大学院で実用経済学を講義。ラジオ日経「木下ちゃんねる」、テレビ番組「ストックボイス」ゲストメンバー。
著書『常識力で勝つ超正統派株式投資法』『大損しない超正統派株式投資法』など。
電子書籍『4億円投資家直伝 実践 金儲け学 チャンスを逃さない投資の心得39』『スゴい投機家に学ぶ、金儲けの極意12』『名言に学ぶ金稼ぎ法則 世界の賢人が語るカネの真実40』『クソ上司の尻馬に乗る7つの美醜なき処世術 なぜ、イヤなやつほど出世が早いのか』『詐欺師に学ぶ 人を惹きつける技術 仕事に効く人付き合いのポイント44』『投機学入門』『投資詐欺』『常識力で勝つ 株で4倍儲ける秘訣 投資で負けない5つの心得』『会社員から大学教授に転身する方法 第二の人生で成功するための「たった3つ」の必勝ノウハウ』『株式投資の人間学 なぜ、損する株を買ってしまうのか』など。

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