投機の流儀 セレクション【vol.252】最近の市況から学ぶこと――まるで教科書どおりの「好材料出尽しの売り」の海運大手3社の動きと、これまた教科書通りの「好材料発表後に連騰」したマザーズ大手

海運大手3社は3度目の上方修正で驚くべき大幅増益を発表した。それと同時に株価は好材料出尽くしで大幅急落した。(日本郵船と商船三井は1万円台から6000円台へ急落)。
一方、マザーズ市場の時価総額トップのメルカリは2021年7~9月期連結決算で営業利益が市場予想を上回った。これを発表した翌日以降から上昇を続け、4日間上昇して4日目には上場来最高値を付けた。
このように「好材料出尽く」で大幅急落する海運大手3社と 営業利益が市場予想を上回る発表したマザーズ最大手と決算発表後の反応が真逆になった。

これが市場心理というものだと片付ければひとことで足りるが、 真逆になった背景にはそれなりの本質がある。
海運の場合は元来が景気先行株で景気敏感株、しかも船を発注した時と出来上がった時では景気が様変わりになっているというリスクを常に抱えている、その点に仕手性がある。
一方、マザーズ最大手のメルカリの場合にはIT業界全体が好調だという背景とマザーズにはオンライン化やクラウドサービスなどを提供する企業が多く、新型コロナ禍による構造転換があり業界全体として今後も成長期待が高い。このような業界としての背景の違いがある。これが好材料出尽くしで大幅急落と好材料が出て連日上昇するという真逆の現象を呈した。

【目次】
第1部 当面の市況
(1)当面の市況
(2)増益企業社数7割、14年3月期(アベノミクス相場の青春期を買った決算期)以来の高水準
(3)日経平均、高値圏内の膠着状態が続いたのは景気動向指数の3ヶ月連続下降が背景にある?内閣府は景気の基調判断を「回復・拡大」としていたものを「足踏みを示している」と下方修正した
(4)内閣府は景気ウォッチャー指数から見た景気判断は一段階引き上げた
(5)最近の市況から学ぶこと――まるで教科書どおりの「好材料出尽しの売り」の海運大手3社の動きと、これまた教科書通りの「好材料発表後に連騰」したマザーズ大手
(6)海外勢が国内債を2週間連続売り越した(財務省発表)
(7)円ドル相場
第2部 中長期の見方
(1)機関投資家の中長期の見方:機関投資家は日本株に強気予想、「10月末の2万8,549円から1,200円以上切り上がる予想」
(2)日経平均から見た見方――三つの要因で史上最高値を大幅に上回って進むか、ドルベースで見たダブルトップを32年ぶりに形成したのかが分かれる
(3)年度末(22年3月末)にかけての予想
(4) 東芝の「会社3分割計画・スピンオフ」は海外から見た日本株の見直しの契機となる可能性がある
(5)「円安=日本株上昇」という長年の通説は崩れつつある
(6)コロナ感染ピークと日経平均ピークが概ね合致した
(7)ポストコロナの世界経済の回復に水を差す要因は何か
(8)「経済成長、低姿勢」は宏池会初代首相の池田勇人、「成長と分配の好循環、特技は人の話しを聞くこと」が宏池会5代目の岸田首相
(9)20年度企業の増益率(22年3月期)は再び上振れ
(10)米国だけではなく日本にも政治の分断か?
(11)今後益々重要な役割になる外相、林氏起用は適役と見る
(12)米FRBの方針に要注意――ここから先は個別銘柄の時代
(13)今、重大な外部要因は米国と中国だ
第3部 別便・週報――別冊週報
本稿の趣旨とは別の内容―先日のK様の最後のご質問に対しての第2信
――リーダーシップを構成するパワー、及び、その善悪
第4部 読者との交信蘭
(1)S様との「リーダーシップについて」の交信
(2)M様との「野村ホールディングスの今回の下げは買い局面か」についての交信
(3)読者N様との維新の会について

【重要なお知らせ】
「まぐまぐ!」でご好評いただき、殿堂入りの誉れを賜った「投機の流儀」ですが、このたびピースオブケイクの運営するコンテンツサイト「note」にも掲載する運びとなりました。
それにあたり、あらためて自己紹介代わりにインタビューをしていただきました。
ぜひともご笑覧ください。

なお、デンショバでの連載は、ピックアップ記事として継続することになっています。
引き続きのご愛読、どうぞよろしくお願いいたします。

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この連載について

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【著者】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年、シンガポールに生まれ、長野県で育つ。1961年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、野村証券入社。1974年、同社支店長。同社を退社後、三井ホーム九州支店長に就任、1983年同社取締役、1990年同社常務取締役兼三井ホームエンジニアリング社長。退任後の2001年、産業能率大学講師として「投機学」講座を担当。2004年武蔵野学院大学教授。現在、武蔵野大学大学院教授兼武蔵野学院大学名誉教授。投資歴51年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築。晩年は投資家兼研究者として大学院で実用経済学を講義。ラジオ日経「木下ちゃんねる」、テレビ番組「ストックボイス」ゲストメンバー。
著書『常識力で勝つ超正統派株式投資法』『大損しない超正統派株式投資法』など。
電子書籍『4億円投資家直伝 実践 金儲け学 チャンスを逃さない投資の心得39』『スゴい投機家に学ぶ、金儲けの極意12』『名言に学ぶ金稼ぎ法則 世界の賢人が語るカネの真実40』『クソ上司の尻馬に乗る7つの美醜なき処世術 なぜ、イヤなやつほど出世が早いのか』『詐欺師に学ぶ 人を惹きつける技術 仕事に効く人付き合いのポイント44』『投機学入門』『投資詐欺』『常識力で勝つ 株で4倍儲ける秘訣 投資で負けない5つの心得』『会社員から大学教授に転身する方法 第二の人生で成功するための「たった3つ」の必勝ノウハウ』『株式投資の人間学 なぜ、損する株を買ってしまうのか』など。

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