G7閉会直後の日の日経新聞のトップ記事の見出しである。
G7開催中の先週号の原稿で筆者が「共同声明が出せないで閉会する恐れもある」と述べたが、スレスレのところで、やっとの思いで共同声明に漕ぎつけたのであろう。
首脳宣言を苦心して制作し採択して閉幕した。その点では、まず失敗ではなかったとしよう。
問題の貿易問題・保護主義については「保護主義と闘う」と盛り込むことが出来た。トランプは不承不承これに承諾したのであろう。
ただし彼を宥めるために「不公正な貿易慣行に断固たる立場をとる」というトランプの主張も盛り込んだ。
日経新聞の見出しのように「薄氷の首脳宣言」であって、共同声明が出せずに決裂する恐れもあったスレスレのところで閉幕したのであろう。
通商政策や地球温暖化を巡っては米国と欧州側が対立した。米国第一主義を掲げるトランプの登場でG7の結束の乱れが露呈した。
テレビの映像で見る限り、皆で写真を撮るときにトランプが他国の大統領の胸を右手で押しのけて前へ出た場面が何度も映された。
「こんなところでも米国第一主義か」と揶揄し気味のテレビ解説があった。
いずれにしても人騒がせな男ではあった。
【著者】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年、シンガポールに生まれ、長野県で育つ。1961年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、野村証券入社。1974年、同社支店長。同社を退社後、三井ホーム九州支店長に就任、1983年同社取締役、1990年同社常務取締役兼三井ホームエンジニアリング社長。退任後の2001年、産業能率大学講師として「投機学」講座を担当。2004年武蔵野学院大学教授。現在、武蔵野大学大学院教授兼武蔵野学院大学名誉教授。投資歴51年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築。晩年は投資家兼研究者として大学院で実用経済学を講義。ラジオ日経「木下ちゃんねる」、テレビ番組「ストックボイス」ゲストメンバー。
著書『常識力で勝つ超正統派株式投資法』『大損しない超正統派株式投資法』など。
電子書籍『4億円投資家直伝 実践 金儲け学 チャンスを逃さない投資の心得39』『スゴい投機家に学ぶ、金儲けの極意12』『名言に学ぶ金稼ぎ法則 世界の賢人が語るカネの真実40』『クソ上司の尻馬に乗る7つの美醜なき処世術 なぜ、イヤなやつほど出世が早いのか』『詐欺師に学ぶ 人を惹きつける技術 仕事に効く人付き合いのポイント44』『投機学入門』『投資詐欺』『常識力で勝つ 株で4倍儲ける秘訣 投資で負けない5つの心得』『会社員から大学教授に転身する方法 第二の人生で成功するための「たった3つ」の必勝ノウハウ』『株式投資の人間学 なぜ、損する株を買ってしまうのか』など。
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