投機の流儀 セレクション【vol.219】コロナ第4波と東京五輪

日本は人口当たりの死者が台湾の167倍、中国の21倍、韓国の2倍である。菅政権の対応の失敗が原因である。Go Toトラベルなどという「3密」に正反対のことを利権がらみでやってのけた。元々、東アジアのコロナの死者は欧米に比べると非常に少ない。この原因は何故か判らないが、人種的なものなのか食生活によるものか、キスやハグをしない生活習慣によるものか、よく判らない。しかし、450万年前にチンパンジーの一種の変種からホモサピエンスが誕生した時に、黒人種と黄色人種と白人種の3つが生まれた。ネグロイド・モンゴロイド・コーカサスロイドである。その時に純粋なネグロイドのアフリカ系黒人には癌の遺伝子はなかった。癌の遺伝子は黄色人種と白人種に受け継がれた。今は黒人種にも癌が発生するのは遺伝子が混ざったからである。同じように、東アジアにコロナ死者が欧米に比べて極めて軽微であることは色々な要因があろうが、遺伝子の要因なのかもわからない。ところが、日本が極めて多いのはこれは明らかに菅政権の失敗であった。その上に五輪を開催すれば決定的な第4波が訪れるであろう。100年前のスペイン風邪も第3波まであった。今度は第4波まである恐れがある。しかも政策の失敗がそれを招く。何事にも時々ダジャレを述べる植草一秀氏によれば「五輪は御臨終」だという。この時の「ごりんじゅう」は「五輪終」と言っている(スリーネイションズリサーチ3月15日号)。東京都の新規感染者も3月に入ってから増えている。東京五輪優先で突き進むと重大な最悪状態をもたらす。東京五輪をすることによって大幅利益を得る者が出てくる。例えば電通のように。したがって、その人々のために直前・寸前まで五輪をやるような形をとり結果的には止めるというならばまだいいが、本当に実行してしまえばこれは大変なことになって第4波が来る。

【目次】
第1部 当面の市況
(1)週明けは買い先行で高く始まろうが基本的にはレンジ相場の域を当面は出ない
(2)先週週初の高値波乱の淵源
(3)「波高きは天底の兆し」
(4)33年3カ月前に2万円台から3万円に乗った時に何が起きたか?
――金利上昇である。そして「下降方向に趨勢が向かう」と言うのではなく「高値圏内の乱高下」が起こる――それが今だ
(5)投信、14週間連続大幅売り越し、過去最高の売り越し
(6)空売り勢の健闘
(7)一方で信用買い残が2年5ヶ月ぶりの高水準
(8)銀行株、第1ラウンドは終焉したがまた来る
(9)高値圏内での波乱―一時的にはダブルトップを形成中だったが…
(10)物色対象が循環的に変化した状況が続いた
(11)日経平均で見る限りは一進一退の展開だろうが、個別銘柄はにぎわう
(12)「鉄壁の上値抵抗線」として30年間頑強に跳ね返してきた大天井を突破したTOPIX
第2部 中長期の見方
(1)前代未聞の規模に膨らんだ米財政出動(概ねの円換算概算で述べる)
(2)最大リスクは米国金利動向
(3)米長期金利と日本株の関係
(4)コロナ第4波と東京五輪
(5)再びバブル崩壊について
(6)米中外交トップ2人どうしの初会談、始まりから大荒れ
(7)コロナリスクは3番目になった
(8)バンク・オブ・アメリカが3月5日から11日に実施したグローバルファンドのマネージャーに対する中期見通し
(9)「新冷戦」よりも複雑で激しい米中衝突
(10)日本のエネルギー政策の長期足踏み状態――それにも関わらず東電株は三角保合を維持している
(11)原子力発電は当面はテーマにならない――東電の悪いニュースばかり報道されているが大発会の株価の3割上に居座っている
(12)ビットコインについて

【重要なお知らせ】
「まぐまぐ!」でご好評いただき、殿堂入りの誉れを賜った「投機の流儀」ですが、このたびピースオブケイクの運営するコンテンツサイト「note」にも掲載する運びとなりました。
それにあたり、あらためて自己紹介代わりにインタビューをしていただきました。
ぜひともご笑覧ください。

なお、デンショバでの連載は、ピックアップ記事として継続することになっています。
引き続きのご愛読、どうぞよろしくお願いいたします。

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この連載について

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【著者】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年、シンガポールに生まれ、長野県で育つ。1961年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、野村証券入社。1974年、同社支店長。同社を退社後、三井ホーム九州支店長に就任、1983年同社取締役、1990年同社常務取締役兼三井ホームエンジニアリング社長。退任後の2001年、産業能率大学講師として「投機学」講座を担当。2004年武蔵野学院大学教授。現在、武蔵野大学大学院教授兼武蔵野学院大学名誉教授。投資歴51年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築。晩年は投資家兼研究者として大学院で実用経済学を講義。ラジオ日経「木下ちゃんねる」、テレビ番組「ストックボイス」ゲストメンバー。
著書『常識力で勝つ超正統派株式投資法』『大損しない超正統派株式投資法』など。
電子書籍『4億円投資家直伝 実践 金儲け学 チャンスを逃さない投資の心得39』『スゴい投機家に学ぶ、金儲けの極意12』『名言に学ぶ金稼ぎ法則 世界の賢人が語るカネの真実40』『クソ上司の尻馬に乗る7つの美醜なき処世術 なぜ、イヤなやつほど出世が早いのか』『詐欺師に学ぶ 人を惹きつける技術 仕事に効く人付き合いのポイント44』『投機学入門』『投資詐欺』『常識力で勝つ 株で4倍儲ける秘訣 投資で負けない5つの心得』『会社員から大学教授に転身する方法 第二の人生で成功するための「たった3つ」の必勝ノウハウ』『株式投資の人間学 なぜ、損する株を買ってしまうのか』など。

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