投機の流儀 セレクション【vol.172】コロナショックがなくても下降トレンドに入る宿命にあった

本稿では、18年10月2日の2万2270円をもってアベノミクス大相場の老年期相場の大天井だと一貫して述べてきた。(もし、それを瞬間的に抜く場面があっても――実際に近くまで行ったが抜くことは一回もなかった――それは新しい相場が始まるわけではないと何度も述べてきた)。一旦終わった大相場は幕を引かなければ次の大相場は幕が開かないものなのだ。
そのための儀式は、いざなぎ景気相場では「IOSショック」、過剰流動性バブル・列島改造相場では「第1次オイルショック」、平成バブル大相場では「不良債権金融不況突入」、小泉改革大相場では「サブプライムバブルの破綻、そこから惹起されたリーマンショック」、そして今回が、もともと終わるべき宿命のところへ「コロナショック」。今回が一番大きく長引く且つ広範に及ぶものとなろう。

現代は「グローバリズム」が普及した。これは帝国主義に替わったものと筆者は見ているが、グローバリズムにはいい面もあれば悪い面もある。その点を明快に論じたのはリチャード・クーの欧米でベストセラーになって逆輸入された「『追われる国』の経済学 ポスト・グローバリズムの処方箋」である。
昨年後半の発刊であるから、もちろんここにはコロナ禍のことは書いていない。グローバリズムが進展した今日、事件発生の都度、金融当局・財政当局による政策の打ち出し方は強力で全般的である。したがって、これの対策によって出現した資金は当然将来バブルを生む。その時には金利を上げざるを得ない。金利を上げれば儲かるのは銀行業だ。それで筆者は長期的に見て銀行株が隠れた「大通りにある掘り出し銘柄」、大通りにある「人の行く裏に道あり花の山的な存在ではないか」と超長期的に見て言っているだけだ。
 
【目次】
第1部 当面の市況
(1) 下値は買うだろうが上値は買わない、当面は三角保合
(2)全面高はない。気に入ったバーゲンセールも当面はない
(3)4月に入ってマザーズ19%上昇・ジャスダック4.4%上昇
(5)当面は三角保合――アベノミクスの半値押しはすでに達した。金融不安ゾーンといわれるPBR0.8倍近くも3月に2度示現してダメ押しした
(6)投資家は二番底ないしは大底を意識している
(7)世界代表的な国際商品市場で史上初めての事態――「値に惚れて、買い
たる柿の渋さかな」。世界経済の先行きの悪さと長期化を象徴
(8)先々週は大型株が3週間ぶり高値
第2部 中長期の見方
(1)コロナショックがなくても下降トレンドに入る宿命にあった(Ⅰ)
(2)NY株はコロナショックがなくても下降トレンドに入る宿命にあった(Ⅱ)
(3)中長期の見方: コロナ終息後の景気回復についての見方
(4)「来るか?不況下の株高」
(5)原油先物価格に象徴される世界景気の長期不況
(6)コロナショックは100年前の「スペイン風邪のパンデミック時」の歴史から学ぶものはあるか
(7)長期的に見て、将来のいつの日かに大きな株式バブルが到来する条件は整った――「お化けは同じ顔では出てこない」が「歴史は繰り返す」
(8)今から大底圏内の銘柄物色
(9)コロナ禍に対する筆者の感想(4月21日)
(10)コロナ禍がもたらした「働き方改革」の「結果オーライ」
(11)「安倍一強」は終わった。「首相を圧倒する都知事の迫力とスピード感」
(12)企業でも個人でもコロナ耐久力はキャッシュリッチ、頼みはゲンナマ ――市場は「未定」「不透明」に対して怯える
(13)日米欧の株価下落率
(14)今後の二番底ないしは大底に向かって買い銘柄を選ぶ時の一つの見方の例
(15)今のような市況における銘柄探し
第3部 読者との交信蘭
(1)A様との「罫線の重要性について」の交信(4月14日)
罫線の見方についてご質問の読者に対する追伸
(2)「原油WTI投信についての本稿の緊急アドバイス」について(4月23日)
 
【重要なお知らせ】
「まぐまぐ!」でご好評いただき、殿堂入りの誉れを賜った「投機の流儀」ですが、このたびピースオブケイクの運営するコンテンツサイト「note」にも掲載する運びとなりました。
それにあたり、あらためて自己紹介代わりにインタビューをしていただきました。
ぜひともご笑覧ください。

なお、デンショバでの連載は、ピックアップ記事として継続することになっています。
引き続きのご愛読、どうぞよろしくお願いいたします。
 

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この連載について

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【著者】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年、シンガポールに生まれ、長野県で育つ。1961年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、野村証券入社。1974年、同社支店長。同社を退社後、三井ホーム九州支店長に就任、1983年同社取締役、1990年同社常務取締役兼三井ホームエンジニアリング社長。退任後の2001年、産業能率大学講師として「投機学」講座を担当。2004年武蔵野学院大学教授。現在、武蔵野大学大学院教授兼武蔵野学院大学名誉教授。投資歴51年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築。晩年は投資家兼研究者として大学院で実用経済学を講義。ラジオ日経「木下ちゃんねる」、テレビ番組「ストックボイス」ゲストメンバー。
著書『常識力で勝つ超正統派株式投資法』『大損しない超正統派株式投資法』など。
電子書籍『4億円投資家直伝 実践 金儲け学 チャンスを逃さない投資の心得39』『スゴい投機家に学ぶ、金儲けの極意12』『名言に学ぶ金稼ぎ法則 世界の賢人が語るカネの真実40』『クソ上司の尻馬に乗る7つの美醜なき処世術 なぜ、イヤなやつほど出世が早いのか』『詐欺師に学ぶ 人を惹きつける技術 仕事に効く人付き合いのポイント44』『投機学入門』『投資詐欺』『常識力で勝つ 株で4倍儲ける秘訣 投資で負けない5つの心得』『会社員から大学教授に転身する方法 第二の人生で成功するための「たった3つ」の必勝ノウハウ』『株式投資の人間学 なぜ、損する株を買ってしまうのか』など。

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