上場地銀の76行のうち7割にあたる56行の最終減益が赤字である。リーマンショック後に支援を続けた中小企業の経営難が響いたという。
18年に巨額な赤字だったスルガ銀行が、株価としては先行復活する地銀株の目玉ではないかと筆者は述べたり書いたりしてきたし、自分でもスルガ銀行株を保有しているが、スルガ銀行株を300円台まで買い下がったが、不動産向け融資で不祥事があったスルガ銀行は昨年4月から9月に巨額の赤字に陥った。ということは、これ以上悪くならないという株価の先行性が示現される時期が来ると見ていた。案の定、8月の350円台から11月半ばには590円まで株価は60数%上がったことになる。これからも地銀の再統合、あるいは新生銀行による資金注入、あるいはメガバンクによる支援または統合等の問題が起こり得るので、地銀株というのは大通りを行く銘柄ではないが、一つの長期保有の銘柄としては豊富な要素を描いていると見える。
【今週号の目次】
第1部 当面の市況
(1)当面の市況の様子
(2)日経平均は新高値更新か三尊天井か
(3)日銀のETF買い
(4)欧州株式市場の高値更新
(5)機械的に日柄から見るとこうなる
(6)海外市場について
(7)下方修正・減益の決算発表が多くても株価は上がった、その背景
第2部 当面の市況に臨むスタンス
(1)当面の市況に臨むスタンス・その1
(2)当面の市況に臨んでのこと・その2
(3)当面の市況:その見方・考え方について・その3
(4)「10倍銘柄」を見出すことの意義―-考え方について・その4
(5)人にはそれぞれ流儀というものがある
第3部 中長期の見方
(1)日銀は緩和縮小に動き始めたのではなかろうか
(2)異常金融緩和の副作用の申し子たる地銀56行の最終減益か赤字
(3)中長期の見方の一つにこう云うのがある
(4)世界の上場企業1万8000社の減益が続く
(5)欧州中央銀行ECB新総裁の波乱含みの幕開け
(6)「円安歓迎論は日本経済の実態にそぐわない」
(7)通貨安と株高の関係に疑問
(8)通貨の購買力、実質実効レート
(9)宮澤元総理長期は平成金融不況を予見し公的資金注入で一挙に不良債権を解決しようと図ったが、大蔵官僚に葬られた。当時長期不況は金融の不良債権山積みによると看破して「平成金融不況」を著した野村総研高尾義一氏、その副題は「世界金融不況の中間報告」である。92年のときは既に市場最高値から1万5000円以上下落していた時である。これを「中間報告である」と言った。事実そこから日経平均はさらに3分の1になった。そして、その時点まで長い年月をかけて戻った。ところで今後はどうであろうか。
(10)中国経済の一端を担う建設投資
(11)米中貿易戦争について。
(12)政局の話
第4部 そのほかのこと
(1)「検証!NHKの正体」
(2)本稿の11月10日号第3部「あの人々は今」をどう語っているか、にて書き漏らしたこと
(3)再び「ビッグミステイク」について
【重要なお知らせ】
「まぐまぐ!」でご好評いただき、殿堂入りの誉れを賜った「投機の流儀」ですが、このたびピースオブケイクの運営するコンテンツサイト「note」にも掲載する運びとなりました。
それにあたり、あらためて自己紹介代わりにインタビューをしていただきました。
ぜひともご笑覧ください。
なお、デンショバでの連載は、ピックアップ記事として継続することになっています。
引き続きのご愛読、どうぞよろしくお願いいたします。
この連載について | |
![]() 初回を読む |
半世紀にわたる実践投資で得たリターンはおよそ5億円。 博識ゆえ、哲人投資家といわれる著者が実践する、普通の人では看過してしまう独自の習慣とは?どんな相場でも負けない、投資の行動原則とは? 有料メルマガ「まぐまぐ」のマネー部門第1位! 不動の人気を誇る週報「投機の流儀」から、投資に役立つ貴重なセンテンスをセレクト! |
【著者】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年、シンガポールに生まれ、長野県で育つ。1961年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、野村証券入社。1974年、同社支店長。同社を退社後、三井ホーム九州支店長に就任、1983年同社取締役、1990年同社常務取締役兼三井ホームエンジニアリング社長。退任後の2001年、産業能率大学講師として「投機学」講座を担当。2004年武蔵野学院大学教授。現在、武蔵野大学大学院教授兼武蔵野学院大学名誉教授。投資歴51年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築。晩年は投資家兼研究者として大学院で実用経済学を講義。ラジオ日経「木下ちゃんねる」、テレビ番組「ストックボイス」ゲストメンバー。
著書『常識力で勝つ超正統派株式投資法』『大損しない超正統派株式投資法』など。
電子書籍『4億円投資家直伝 実践 金儲け学 チャンスを逃さない投資の心得39』『スゴい投機家に学ぶ、金儲けの極意12』『名言に学ぶ金稼ぎ法則 世界の賢人が語るカネの真実40』『クソ上司の尻馬に乗る7つの美醜なき処世術 なぜ、イヤなやつほど出世が早いのか』『詐欺師に学ぶ 人を惹きつける技術 仕事に効く人付き合いのポイント44』『投機学入門』『投資詐欺』『常識力で勝つ 株で4倍儲ける秘訣 投資で負けない5つの心得』『会社員から大学教授に転身する方法 第二の人生で成功するための「たった3つ」の必勝ノウハウ』『株式投資の人間学 なぜ、損する株を買ってしまうのか』など。
電子書籍を読む!