投機の流儀 セレクション【vol.129】森羅万象の全てが株式市場に影響を及ぼす

森羅万象の全てが株式市場に影響を及ぼす

77年に高い興行実績を収めた、あの単純明快な映画「ロッキー」も当時「病める大国アメリカはどこへ行く」と言われている最中に、ラストシーンで、主人公が傷だらけになって半分意識を失ってもリングに倒れ伏すことなくファイティングポーズをとり続けていた、これは当時20年間の株式長期低迷時代の終盤近くであったが、私は、あのリングにファイティングポーズをとって立ち続ける主人公の姿こそ、アメリカは復活するということを象徴する社会現象だと見ました。
また、“Death of Equities”「株式は死んだ」と言われた20年間の長期低迷時代の終わり頃、ベトナム戦後遺症を描いた単純明快な活劇映画「ランボー」が興行成績を上げたことを知ってアメリカはベトナム戦後の後遺症から脱却して活性化すると私は占ったものです。そのあと、純愛映画とでもいうべき「タイタニック」が史上空前の興行収入を上げたことは、アメリカの感性は捨てたモノではない、と私は見ました。
果然、米株式市場はその2~3年後から15年で15倍になったし、アメリカは世界の超大国となりました。

【今週号の目次】
読者の皆様へ、特に6月から新たに購読を始められた読者の方々へ
(1)森羅万象の全てが株式市場に影響を及ぼす
(2)「ミクロ(微視的スタンス)」よりも「マクロ(巨視的スタンス)」を重視
(3)株価は景気循環に先行する故に景気の流れから逆算して大勢を見る
(4)社会現象も文化も風俗も全てが市場に関係のないものはない
(5)市場を多面体と見ていること――よって長文になるから目次を付けてある
第1部 当面の市況
(1)「グローバル株式センチメント」は5月末を底に上昇軌道
(2)FOMC終わった後での「市場関係者」の年末株価見通し
(3)アメリカSP500は週末で新高値を付けた。日本株は25日線と75日円を超えたが「閑散に売りなし」状態
(4)世界の投資家心理
(5)当面の株価の下値はそう深くはない
(6)長期金利、日銀目標の下限に迫る
(7)国債と株式の利回りの差が24年ぶりの大差になった
(8)景気の先行き懸念から夏季ボーナスは減る傾向
(9)日銀、再び追加緩和か
(10)売買代金10ヶ月ぶり低水準
第2部 中長期の見方
(1)GDPの動向に関する解釈の仕方
(2)NY株、史上最高値更新よりも三尊天井形成の方が可能性が高い
(3)米利下げ年内に1回が5割弱
(4)これから来る7大倒産モデル
(5)企業の自社株買いの余地は大きいが……
(6)「BREXIT派ジョンソン首相の誕生」?に市場は身構える
第3部 国内政局と「This is Japan企業・トヨタ」
(1)衆院解散・両院同時選挙はあるか、あると見る
(2)国内政局:政権維持が主目的でそれが自己目的化している自公両党
(3)対米への果敢な民間企業(トヨタ)の反論
第4部 米中内の政局
(1)米中貿易戦争で中国の挙国一致気運で習近平政権に追い風
(2)民主党の大統領候補バイデンの強みについて
第5部 米中の地政学
(1)トランプ大統領は自分では中国に対して厳しいことは言わず、周囲の者に言わせている、その理由
(2)中国は自国の経済の発展のために領土拡大の必要はない
(3)中国は自ら他国を侵略したことは隣国以外には為したことがないというのがDNAだったが習近平になって変わった可能性あり
第6部 僭越ながら、基本的な心得の一つについて
――「『事故』には買い向かえ」「『事件』は場合によってはまたとない好機となるし、場合によっては買ってはならない」
第7部 読者との交信

【重要なお知らせ】
「まぐまぐ!」でご好評いただき、殿堂入りの誉れを賜った「投機の流儀」ですが、このたびピースオブケイクの運営するコンテンツサイト「note」にも掲載する運びとなりました。
それにあたり、あらためて自己紹介代わりにインタビューをしていただきました。
ぜひともご笑覧ください。

なお、デンショバでの連載は、ピックアップ記事として継続することになっています。
引き続きのご愛読、どうぞよろしくお願いいたします。

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この連載について

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【著者】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年、シンガポールに生まれ、長野県で育つ。1961年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、野村証券入社。1974年、同社支店長。同社を退社後、三井ホーム九州支店長に就任、1983年同社取締役、1990年同社常務取締役兼三井ホームエンジニアリング社長。退任後の2001年、産業能率大学講師として「投機学」講座を担当。2004年武蔵野学院大学教授。現在、武蔵野大学大学院教授兼武蔵野学院大学名誉教授。投資歴51年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築。晩年は投資家兼研究者として大学院で実用経済学を講義。ラジオ日経「木下ちゃんねる」、テレビ番組「ストックボイス」ゲストメンバー。
著書『常識力で勝つ超正統派株式投資法』『大損しない超正統派株式投資法』など。
電子書籍『4億円投資家直伝 実践 金儲け学 チャンスを逃さない投資の心得39』『スゴい投機家に学ぶ、金儲けの極意12』『名言に学ぶ金稼ぎ法則 世界の賢人が語るカネの真実40』『クソ上司の尻馬に乗る7つの美醜なき処世術 なぜ、イヤなやつほど出世が早いのか』『詐欺師に学ぶ 人を惹きつける技術 仕事に効く人付き合いのポイント44』『投機学入門』『投資詐欺』『常識力で勝つ 株で4倍儲ける秘訣 投資で負けない5つの心得』『会社員から大学教授に転身する方法 第二の人生で成功するための「たった3つ」の必勝ノウハウ』『株式投資の人間学 なぜ、損する株を買ってしまうのか』など。

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