投機の流儀 セレクション【vol.114】ゴーン元会長の保釈に思うことのごく一部を述べたい

【お知らせと詫び】
山崎和邦先生は3月7日(木)~3月16日(土)までイスラエルに行っており、不在の為、直近の相場動向に言及することができません。
よって、3月10日号、17日号は「罫線・資料版」を御覧頂き、内容を補足、対応させていただきます。何卒、御容赦下さい。

山崎和邦事務局

ゴーン元会長の保釈に思うことのごく一部を述べたい

「新冷戦が長引けば、米中双方と結びつきの深い日本企業は最も大きい痛手を受ける。そう、日本株こそ世界一の世界景気敏感株なのだ。したがって、3月期決算は自動車・部品・電機で業績予想の下方修正が相次ぐであろう。増益予想から一転して三期ぶりの減益になる可能性が強い。
中国に生産起点を持つ企業は既にサプライチェーンの変更がどのくらいのコスト増になるかという試算を始めているであろう。日本の企業は基本的にはシタタカだ。80年代のレーガンの強烈な輸入宣言を唯々諾々と飲み込んで耐え抜いた。それでも不足としたレーガンはプラザ合意という市場最大の悪だくみを4ヶ国共謀(日本もウカツに乗せられた)で行い250円の円ドルを10年間で79円にさせた。それでも日本は耐え抜いた。日本企業はしたたかだった。しかし当時のGDP成長率は6~7%あったのだ。今は1点数パーセントで190数か国ある国連加盟国の中で150番目だ。体力が違う。伸び盛りの年齢と人口減少という後期高齢者の仲間に入った年齢の差である。

【今週号の目次】
(1)当面の市況:1、2
(2)指数運用に傾く世界のファンド
■三井住友銀行が生んだ伝説の為替リーダーと言われた高木晴久氏
(3)ゴーン元会長の保釈に思うことのごく一部を述べたい
(4)トテツモナイことを目論んでいる習近平
(5)ふたたび三たび、農業こそ日本の成長産業だ
■その続き「官僚たちの冬」
(6)新興国国債に広がる楽観論
(7)俗にいう「新冷戦」の複雑さと大きさ
(8)米国がTPP11に加われば世界のGDPの30%ぐらいは占め……は構築される。
(9)米国には本質的には保護主義のDNAが伏在する
(10)来日しているジム・ロジャースの意見を要約
(11)米経済の直近の行方
(12)ドイツに忍び寄る「多臓器不全」
(13)「証券会社、株安リスクも語れ」
(14)H様との交信についての覚書
■「ホモ・デウス」の読後感について

【重要なお知らせ】
「まぐまぐ!」でご好評いただき、殿堂入りの誉れを賜った「投機の流儀」ですが、このたびピースオブケイクの運営するコンテンツサイト「note」にも掲載する運びとなりました。
それにあたり、あらためて自己紹介代わりにインタビューをしていただきました。
ぜひともご笑覧ください。

なお、デンショバでの連載は、ピックアップ記事として継続することになっています。
引き続きのご愛読、どうぞよろしくお願いいたします。

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この連載について

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【著者】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年、シンガポールに生まれ、長野県で育つ。1961年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、野村証券入社。1974年、同社支店長。同社を退社後、三井ホーム九州支店長に就任、1983年同社取締役、1990年同社常務取締役兼三井ホームエンジニアリング社長。退任後の2001年、産業能率大学講師として「投機学」講座を担当。2004年武蔵野学院大学教授。現在、武蔵野大学大学院教授兼武蔵野学院大学名誉教授。投資歴51年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築。晩年は投資家兼研究者として大学院で実用経済学を講義。ラジオ日経「木下ちゃんねる」、テレビ番組「ストックボイス」ゲストメンバー。
著書『常識力で勝つ超正統派株式投資法』『大損しない超正統派株式投資法』など。
電子書籍『4億円投資家直伝 実践 金儲け学 チャンスを逃さない投資の心得39』『スゴい投機家に学ぶ、金儲けの極意12』『名言に学ぶ金稼ぎ法則 世界の賢人が語るカネの真実40』『クソ上司の尻馬に乗る7つの美醜なき処世術 なぜ、イヤなやつほど出世が早いのか』『詐欺師に学ぶ 人を惹きつける技術 仕事に効く人付き合いのポイント44』『投機学入門』『投資詐欺』『常識力で勝つ 株で4倍儲ける秘訣 投資で負けない5つの心得』『会社員から大学教授に転身する方法 第二の人生で成功するための「たった3つ」の必勝ノウハウ』『株式投資の人間学 なぜ、損する株を買ってしまうのか』など。

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