投機の流儀 セレクション【vol.95】さて、ここから先が賢愚を分ける

【投機の流儀 セレクション】さて、ここから先が賢愚を分ける

大相場の終焉というものは各回が前例を辿ることが多い。

直近の大相場「小泉郵政改革相場」を見れば、07年7月の大天井から同年8月17日までの下げは▲16.3%(値幅▲2,988円)、これを機械的に今回に当てはめれば、次のようになろう。

10月2日大天井からの▲16.3%=20,314円≒3月26日ザラバ安園20,347円となって目先のダブルボトムとなる(終値ベースとザラバとを使った)。

先週末ザラバ安値は20,972円だった。
即ち、大天井形成途上の安値には届かず、当日安値から213円幅を急速に戻して引けた。

ここから先は次のように考えるところだろう。

本稿では読者諸賢に、キャッシュポジションを高めにとって待機しよう、と呼びかけてきた。
それは、来るべき大底圏内を買うためであることは言うまでもない。
いよいよ、時節近し、という所である。
だが、昔から言う、「買いは遅かれ」と。

今から一挙に大底を付けに行くことはない。
絶好の買い場というものはそんなに安易には来ない。

よって必ず中間反騰がある。
中間反騰の定義は「前の高値を抜けない」ということだ。
読者諸賢は、もし売りそこなった玉があるなら迷っている場合ではない。
「売りは早かれ」と古来言う。

また、読者諸賢の中には、趨勢下げ相場の途上で、火中の栗を拾う気で短期の小掬いを試みた方々も居られるだろう、その冒険心には敬意を表するが、そういう方々は、来るべく中間反騰での撤収を逃してはならない、とお節介ながら呼びかけたい。
躊躇するときではない。
中間反騰の定義・本質を銘記していただきたい、と申し上げたい。

急落の中で信用取引の買い残が増えている。
これらは火中の栗を拾う「小掬い組」だと察するが、次の中間反騰の逃げ場を逃がしてはなるまい。
本格反騰と錯覚しないことだ。
そういうときは意地悪く、本格反騰説が出てくるものだ。
惑わされてはならない。

再び言うが「買いは遅かれ」だ。
中間反騰は必ず来るが、その途上で慌てて買い判断すべきではない。
今まで長期間、現金部門を高めて大底圏内に備えようと呼びかけて来たのは、中間反騰を中途半端に買いに出るためではない。

「10年、兵を養うはこの日のため」というときが必ず来る。
今は、それを逃がさず待機する時節であろう。

兵力を養っていれば戦争したくなる。
資金力を現金で保有すれば買いたくなる。
それを抑止するものこそ知性だ。

今、無理して郵政改革相場を当てはめれば、大天井から16.3%下がって、そこから14.3%の中間反騰があった。

この中間反騰を機械的に理屈上の安値に当てはめれば、20,314円×114.3=23,218円になる。
5月から4回挑戦して跳ね返された上値抵抗線を少々抜くことになる。
中間反騰の読みとしては甘いと言わねばならない可能性が高い。

実際値に当てはめれば21,185×114.3=24,214になってしまう。
即ち一回終わった筈の大天井に概ねのツラ合わせになってしまう。
これは中間反騰の定義に反する。
そんなに旨い戻りはない。

「機械的に当てはめれば、そうなる」というだけの話しであって、お化けは同じ顔で2度は出てこない。

では、中間反騰のメドはどこか?(終値ベース)
先週安値で一旦止まったと仮定すればこう言える。

10月2日から26日までの下げの3分の1戻りは、
21,185+(3,085×3分の1)=22,213
黄金分割比の小なる方は
21,185+(3,085×0.38)=22,357
半値戻りは
21,185+(3,085×2分の1)=22,727
黄金分割比の大なる方は
21,185+(3,085×0.62)=23,097

しかし、今週は安値を切り下げる可能性も高い。
そうなると上記の試算はヤリ直になる。

いずれにしても「中間反騰は必ず来るという相場の生理」と、「中間反騰の定義」を銘記しておくことであろう。

【重要なお知らせ】
「まぐまぐ!」でご好評いただき、殿堂入りの誉れを賜った「投機の流儀」ですが、このたびピースオブケイクの運営するコンテンツサイト「note」にも掲載する運びとなりました。
それにあたり、あらためて自己紹介代わりにインタビューをしていただきました。
ぜひともご笑覧ください。

https://note.mu/touki

なお、デンショバでの連載は、ピックアップ記事として継続することになっています。
引き続きのご愛読、どうぞよろしくお願いいたします。

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この連載について

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【著者】
山崎和邦(やまざき・かずくに)
1937年、シンガポールに生まれ、長野県で育つ。1961年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、野村証券入社。1974年、同社支店長。同社を退社後、三井ホーム九州支店長に就任、1983年同社取締役、1990年同社常務取締役兼三井ホームエンジニアリング社長。退任後の2001年、産業能率大学講師として「投機学」講座を担当。2004年武蔵野学院大学教授。現在、武蔵野大学大学院教授兼武蔵野学院大学名誉教授。投資歴51年、前半は野村証券で投資家の資金を運用、後半は自己資金で金融資産を構築。晩年は投資家兼研究者として大学院で実用経済学を講義。ラジオ日経「木下ちゃんねる」、テレビ番組「ストックボイス」ゲストメンバー。
著書『常識力で勝つ超正統派株式投資法』『大損しない超正統派株式投資法』など。
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