トーキョー・レガシー・ワンダーランド【vol.30】天宮@富久町→新宿

巨大都市・東京の発展の裏側で、かつての街並みは急速に失われている。
ノスタルジックで心に残る街並み、建築物、飲食店…。
真のレガシーを求めて、今日も裏路地を歩く。
懐かしくて心惹かれる、うるわしの東京アーカイブズ。

天宮@富久町→新宿

前回、富久クロスのことを書いたが、今回は再開発エリアにあった町中華について書こうと思う。

2008年7月の画像が残っている。住所は新宿区富久町15-5だった。
僕が住んでいたシャトレ市ヶ谷からもすぐの場所にあった。

小さなお店でたしか、カウンターだけのお店だったと思う。なぜか土曜日にきていた記憶があったが、今回、写真を見てわかった。

毎週土曜日が「ラーメン 300円」になるのだ。ちょっと驚くべき価格だ。下に貼られている冷やし中華は530円とある。
何度かお店には足を運んだけれど、店の人と話をすることもなく、注文して料理がきたら、さっと食べて出て行った。
料理の画像を探したけれど、これぐらいしか残っていなかった。当時の携帯で撮影したものなので、画質が悪い。

これは麻婆ラーメンと半チャーハンのセット。天宮では、こういう日替わりのお得なセットがあった。
なんだか穏やかで落ち着く店だった。

それから時は流れて、2012年2月14日に新しいお店が近所にできていた。開店祝いとしてお客さんに記念品を配るという貼り紙があったので、翌日訪問をした。

なんだか、ものすごくたくさん花が届いているぞ。
店内はお客さんでいっぱいだ。
お店はけっこう広くなっていてカウンター席にテーブル席もあった。

今日の日替わりランチ、野菜炒めライス+半ラーメンをいただく。
これは、おいしい!
記念品は折り畳み傘だった。

こういう品物のひとつにもなんだか気持ちがこもっているね。
お会計のときに女将さんに住所を聞いたら「新宿5-1-21になります」とうれしそうにおしゃっていたのが印象的だった。

店の外に出ると天宮の反対側は白いフェンスで覆われていた。
実はまだ解体作業が続いている。いっきに解体するのではなく、少しずつ解体しているようだった。

そして、天宮の旧店舗は、まだあった。

今は富久クロスの敷地になっているところだ。というわけで、先日、天宮さんにうかがった。

なにも変わっていない、と言いたいけれど、変わったところはあった。
それは、「店内の撮影はご遠慮ください」という紙が貼られていたことだ。
僕は気がつかず、料理の写真を撮ってしまったので、お会計のときに謝った。
娘さんだろうか、若い女性の店員さんは「いえいえ大丈夫ですよ」と笑顔だったが、張り紙を見逃した自分が恥ずかしかった。
いただいたのは中華丼、650円。やさしい味だった。

そういえば、毎回聞こうと思って忘れていることがある。それは天宮の読み方だ。
「あまみや」「てんみや」「てんぐう」どう読めばいいのだろうか。
今回も忘れてしまった。
そうか、また店名の読み方を聞きにうかがおう。また、来るよ!

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この連載について

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巨大都市・東京の発展の裏側で、かつての街並みは急速に失われている。
ノスタルジックで心に残る街並み、建築物、飲食店…。
真のレガシーを求めて、今日も裏路地を歩く。

【著者】
下関マグロ(しものせき・まぐろ)
フリーライター、町中華探検隊副隊長。本名、増田剛己。
山口県生まれ。桃山学院大学卒業後、出版社に就職。編集プロダクション、広告代理店を経てフリーになる。
フェチに詳しい人物として、テレビ東京「ゴッドタン」、J-WAVE「PLATOn」などにゲスト出演。
著書『下関マグロのおフェチでいこう』(風塵社)、『東京アンダーグラウンドパーティー』(二見書房)、『たった10秒で人と差がつくメモ人間の成功術』『まな板の上のマグロ』(幻冬舎)、『歩考力』(ナショナル出版)、『昭和が終わる頃、僕たちはライターになった』(共著、ポット出版)、『おっさん糖尿になる!』『おっさん傍聴にいく!』(共著、ジュリアン)、『町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう』(共著、リットーミュージック)など。
本名でオールアバウトの散歩ガイドを担当。テレビ朝日「やじうまテレビ」「グッド!モーニング」、テレビ東京「7スタライブ」「なないろ日和!」、日本テレビ「ヒルナンデス!」、文化放送「浜美枝のいつかあなたと」「川中美幸 人・うた・心」など、各種メディアに散歩の達人として登場する。
本名名義の著書に『思考・発想にパソコンを使うな』(幻冬舎)、『脳を丸裸にする質問綠』(アスキー)、『おつまみスープ』(共著、自由国民社)、『もしかして大人のADHDかも?と思ったら読む本』(PHP研究所)などがある。
電子書籍『セックスしすぎる女たち 危ないエッチにハマる40人のヤバすぎる性癖』『性衝動をくすぐる12のフェティシズム 愛好家たちのマニアックすぎる性的嗜好』『みるみるアイデアが生まれる「歩考」の極意 すっきりアタマで思考がひらめく40の成功散歩術』など。