『JRAディープ・インサイド 主催者が語る日本競馬の未来』河村清明


ファンの疑問に「お役所体質」と言われるJRA自らが回答。
徹底取材と鋭い洞察で、日本競馬のあるべき姿を克明に描く!

※本書の内容は刊行当時の制度について言及しているため、現在の制度とは内容が異なります。
しかしながら本書はファンの「耳の痛い質問」に対してJRA職員が実名でインタビューを受けており、同機関がどのようなプロセスを経て変化してきた、あるいは変化できなかったのかを知るにあたって、時を経た今もなお有益な書籍であると判断し、電子版を出版する運びとなりました。

【本文より】
私を含め多くのファンはそれぞれに競馬への疑問を抱えている。
「われわれの声ははたして届いているのか」「なぜああも毎年競走番組が変わるのか」「厩舎制度は、馬産地は、国際化の問題はこれからどうなっていくのか」。
私はJRAの職員にアポイントを取り、ひとつひとつの質問をぶつけていこうと思った。
みんなが「お役所体質」だと言うが、本当にそうなのか? その視点を失っては真実は見えてこないように思えてならなかった。
本編を始めるにあたって、いくつかお断りしておきたい。本書では、組織的な意味での「JRA論」を展開するつもりはないので事前にご承知おきいただきたい。あくまで、われわれファンが感じる疑問をJRAにぶつけ、そこから今後の競馬のあり方を明らかにする、が主旨になっている。

【内容】
序章 ダービーの東京競馬場にて
第1章 JRAという組織の中身
第2章 ファンサービスについて――真のファンサービスはどうあるべきか
第3章 レースについて――競争番組・馬場状態・審議はこれでいいのか
第4章 競馬の広がりについて――海外・馬産地・一口馬主との関係はどうあるべきか
第5章 厩舎・免許制度について――日本の競馬は変わることができるか
終章 理事長への長い手紙

【著者】
河村清明(かわむら・きよあき)
山口県出身。北海道大学文学部国文科専攻を卒業後、株式会社リクルートに入社。1996年に同社を退社したのち、執筆活動を始める。同年、「優駿エッセイ賞」を受賞。
著書『馬産地ビジネス』『JRAディープ・インサイド』『馬産地放浪記』(以上、イースト・プレス)、『三度怒った競馬の神様』(二見書房)、『ウオッカの背中』(東邦出版)、『ウイニング・チケット』(原作、講談社)などがある。
電子書籍『ミスター・ジャパンカップと呼ばれた男 競馬国際化の礎を作り上げた「異端」の挑戦』『競馬 衝撃の敗戦列伝 敗北を糧に頂点を極めた名馬たち』『競馬 衝撃の敗戦列伝2 運命を分けた一戦の知られざる真実』『ウオッカvsダイワスカーレット 天皇賞 運命の15分と二人の厩務員』『JRAディープ・インサイド 主催者が語る日本競馬の未来』『超サバイバル時代の馬産地ビジネス 知られざる競馬業界の「裏側」』、『いのちを繋ぐ馬産地の物語 旅立つサラブレッドの原風景』(共著)など。
競馬関連の著作について業界の内外を問わず高い評価を得ている。

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