言いたい事を「ちゃんと」伝える技術【vol.4】接してわかったタモリさんの洞察力

『笑っていいとも!』へ出演していた時、バラエティ番組のスピードの速さには驚くばかりだった。
生放送で観客もいる人気番組、しかもスタジオ・アルタは思ったよりも狭い。
眼の前に観客がいる感じだった。緊迫した状況で、出演タレントはわれこそとトークを大いに盛り上げる。素人の私がついていけるはずもない。
「もう少し、空気を読んでください。聞き逃がしちゃ駄目。見逃がすのはもっと駄目ですよ。個性を活かして『主張』して下さい」とプロデューサーに言われる始末で、「よくわからないなあ」と頭を悩ませたものだ。

未消化感をいだきながらも、意識だけはしようと思った。
傍で聞いていたディレクターが耳元でそっと一言。

「タモリさんをよーく見ていてください」

タモリさんの観察力と聴察力は人並み外れている。曜日レギュラーへはもちろん、スタッフや観客の細かな動きをつぶさに見ているし、交わされる会話を聞き逃がしていない。講演・研修にも通ずる点だ。
タイミングを見計らい、それらの材料を加工。トークへ入れ込んで、笑いをとるのが動かしがたい証拠だ。全神経を集中し、自分が今いる状況を正確につかむ。
流れをとらえた上で、支持されるネタを投げかける。これが空気を読むことで、観察力と聴察力、その継続が原動力とわかった経験は私にとって大きい。「気づく」習慣化が笑いもとれる着想・発想力を広げるポイントの1つだと強く思う。

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